クレジットカード現金化の危険性とは?

クレジットカード現金化の危険性とは?

現金が必要になった時には消費者金融を利用することは良く知られていますが、最近ではクレジットカード現金化が現金入手の方法として用いられることが多くなってきました。

ネットを利用して簡単に申し込みができるので、多くの現金化業者が参入しています。

その特徴は現金が驚くほど早く手に入れられることで、ほとんどの場合で即日入金が行われます。

現金化のおおまかな流れは、必要金額に応じて業者の指定する商品をクレジットカードのショッピング枠を使って購入することから始まります。

購入した商品は業者が一定の手数料を差し引いて買い取ってくれ、その代金が指定口座に振り込まれるというものです。

現金が振り込まれた時点で業者との関わりはなくなり、その後はクレジットカード会社に購入代金を返済します。

購入した商品は自宅に届けられますが、業者に相談すれば預かってくれることもあります。

切羽詰まったときに素早く現金を手に入れられる点で現金化は便利ですが、一方で大きな落し穴もあるので注意が必要です。

利用するにしても、そんなクレジットカード現金化の危険性を十分に認識しておく必要があります。

受け取れる現金が他の方法に比べて少ない

>受け取れる現金が他の方法に比べて少ない

手数料が高額

クレジットカード現金化業者を利用すると、金利ではなく手数料という言葉が出てきます。

これだけを見ると利息はつかないので得したように感じますが、この手数料が高額で消費者金融と同等の利息と考えた方が良いです。

現金化業者のホームページには90%前後の高い換金率が表示されていますが、そこから手数料が差し引かれ80%〜85%になってしまいます。

これは15%〜20%の金利が発生しているのと同じで、消費者金融から1年間借り入れたのと変わりありません。

消費者金融では返済によって金利が経っていきますが、現金化では一度きりの取引なので金利は変化しません。

手数料という言葉は利用者を安心させるための表現で、実質的には金利と何ら変わりありません。

カード会社にも返済しなければならない

現金化業者との関わりは、現金が指定の口座に振り込まれた時点で終了します。違う表現をすれば、その後はトラブルが発生しても関係なくなるということにもなります。

業者との関わりがなくなったあとは、商品の購入代金をカード会社に返済していくことになります。

カード会社では利息を設けており、その上限は法律で18%まで認められています。

ショッピングで上限の金利を設定することは考えられませんが、制度上は18%の金利にすることが可能です。

クレジットカード現金化を利用する際に手数料を支払っており、その後はカード会社に対して利息を払うことになります。

冷静に考えると利息を2つの会社に払っているのと同じで、返済額は膨大なものになってしまいます。

これでは、消費者金融2社から借り入れしているのと変わりありません。

クレジットカード現金化はグレーゾーン

クレジットカード現金化はグレーゾーン

クレジットカード利用停止になる可能性

現金化業者は貸金業者ではなく中古品買取業者なので、利用者に対して現金を貸し付けることはできません。

そのため、現金化業者は、商品を買い取る段階で手数料という名目で現金を手にします。この手数料こそが業者の利益で、法外な手数料は実質的な貸金業と変わりありません。

しかし、商品を買い取るという形式で利用者の同意も得ているので、法律的に明らかな違法行為とは言い切れません。

いわば適法と違法の中間的な位置に属している、グレーゾーンのような存在です。

クレジットカード現金化を利用したことで法的責任を問われることはありませんが、場合によっては制裁を受けることもあります。

クレジットカード会社の規約には、クレジットカード現金化を規約で禁止していることがあります。

現金化の事実が明らかになると、カードの利用停止などの処分があります。商品購入代金の返済だけが残り、クレジットカードは返済専用のカードになってしまいます。

細かい規約を隅々まで読むことはないので、自分にとって不利益にならないためにも注意が必要です。

債務整理できなくなる可能性

借金が返済できなくなった時には債務整理という救済措置があり、主に消費者金融からの多重債務者が陥りやすいです。

クレジットカード現金化を利用する人は、お金に余裕がない状態であることがほとんどです。

現金化の手数料が高額なので、カード会社への返済が不可能になってしまうことは十分に考えられます。

そんな時に、最後の助け船となるのが債務整理という方法です。債務整理にもいくつかの種類がありますが、借金が減額になったり帳消しになったりします。

自己破産をすれば借金は帳消しになり新たな生活をスタートできますが、現金化の事実があると裁判官の心象は悪くなります。

あまりに悪質で自分勝手と判断されると自己破産できなくなることもあり、借金問題がどうにもならなくなって追い詰められます。

法律違反ではないからと、安易な気持ちで利用すると取り返しのつかないことになります。

クレジットカード現金化には悪質な業者が存在しており、ネット上の8割ぐらいは悪徳業者と言われています。

優良な業者もありますが区別が難しく、詐欺や犯罪に巻き込まれる危険性があるので細心の注意が必要です。

危険な現金化を利用してしまう理由

危険な現金化を利用してしまう理由

時間や曜日を問わず現金が手に入る

ほとんどの現金化業者がネットを利用して営業しているので、年中無休で24時間利用することができます。

外出先で急な出費ができても、スマホ1つで簡単に申し込める手軽さがあります。

振り込みスピードも早く、業者の電話対応は丁寧なので安心感を覚えてしまいます。

どうしても現金を手に入れたい心境を巧みに利用したサービスで、返済額に対する注意点にはいっさい触れません。

現金の必要性は分かりますが、本当にどうしても必要なのか良く考える必要があります。

借金ではないという安心感

クレジットカード現金化はショッピング枠を利用した買い物なので、見た目は借金ではありません。

借金ではないので消費者金融のような審査はなく、ショッピング枠に余裕があれば誰でも利用できます。

商品のやり取りだけなので、信用情報機関に履歴が残ることもありません。返済するのはカード会社なので、違法な取り立てに怯えることもありません。

このようなプラスのイメージだけを見ていると、消費者金融から借り入れするより現金化を利用しようと考えてしまいます。

しかし、ここにも大きな落とし穴があり、借金ではないということを積極的にアピールすることで架空の安心感を与えています。

実際には消費者金融での借り入れよりも、多額の返済を行っていくことになります。

現金化を利用する人のなかには、他からの借り入れが不可能になった多重債務者も多く含まれています。

苦し紛れに現金化を利用してしまうと、さらに自分を追い込むことになるので絶対に避けた方が良いです。

まとめ

ネットの普及によって急成長しているクレジットカード現金化ですが、その危険性を把握せずに利用することは大きな損害を被ることになります。

すべての業者が悪質とは言い切れませんが、悪徳業者が多く参入している世界なので最大限の警戒心を持つことが大切です。

業者のホームページには即日入金や高還元率をアピールしているものが多いですが、それだけに目が向いてしまうと相手の思うツボです。

なかには魅力的なキャンペーンを実施している業者もありますが、新規の顧客やリピーターを獲得ための戦略だと考えた方が無難です。

どうしても借金という言葉に抵抗があり一万円ほどの少額を借り入れたいならば、消費者金融よりもクレジットカード現金化を利用した方が賢明な場合もあります。

審査もありませんし消費者金融と関わることもないので、周囲に知られる可能性は圧倒的に少なくなります。

ただ、借金に困った挙げ句にクレジットカード現金化を利用することは、傷口が大きくなるだけで何のメリットもありません。

クレジットカード現金化は便利な仕組みではありますが、多くの危険を含んでいることを知ることは非常に重要です。

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